SKIMAの値段設定。手数料の「帯」を知らないと手取りが変わる
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SKIMAで値段を決めるとき、たいていは「1文字いくらにするか」を考えます。自分もそうでした。
でも実際に売ってみて、それと同じくらい効くのに見落としていた要素がありました。SKIMAの販売手数料は金額帯で変わるので、1件あたりをいくらの束にするかで手取りが変わるんです。ここを知らずに小さい依頼ばかり受けていると、同じ売上でも損をします。
2026年9月時点の実測と、公式に公開されている料率をもとに整理します。
まず、手数料の帯を押さえる
SKIMA公式の販売手数料一覧によると、料率はこうなっています。
| 販売額(オプション込みの個別販売総額) | 手数料(税込) |
|---|---|
| 1,000〜20,000円 | 22% |
| 20,001〜50,000円 | 16% |
| 50,001円〜 | 11% |
別途、売上金を現金化するときに振込手数料385円(税込)がかかります。
ポイントは、この料率が「1件ごと」に判定されることです。月にいくら売ったかではなく、1件がいくらだったかで決まります。
同じ3万円でも、手取りが1,800円変わる
具体的に計算すると、こうなります。
| 受け方 | 手数料 | 手取り |
|---|---|---|
| 5,000円 × 6件 | 22% | 23,400円 |
| 30,000円 × 1件 | 16% | 25,200円 |
売上はどちらも3万円ですが、手取りは1,800円違います。しかも1件にまとめたほうは、やり取りの回数が6分の1です。見積もりのすり合わせも、納品も、6回が1回になります。
時間あたりで見ると、差はもっと開きます。金額が同じで手取りが多く、拘束時間が短いほうが有利なのは明らかでした。
自分の実測:ほとんど22%の帯に張り付いていた
正直に書くと、自分がSKIMAで受けてきた依頼は1件あたり3,000円から12,500円の範囲で、ほぼ全部が22%の帯に収まっていました。16%の恩恵を受けたことが一度もなかったんです。
例外が1件だけあります。1か月半かかった長い案件で、販売額は30,000円。これが初めて16%の帯に入りました。手取りは25,200円です。
この1件を経験して、自分の値段設定に穴があったことに気づきました。単価を上げることばかり考えていて、1件の分量を大きくするという発想がなかったわけです。
「1文字いくら」のほうも実測を出す
もちろん単価そのものも決めなければいけません。自分の推移はこうでした。
| 時期 | 単価 | 結果 |
|---|---|---|
| 2026年6月(実績ゼロのとき) | 1文字0.5円(相場の半額) | 新規受注10件。依頼が来て実績が貯まった |
| 2026年7月(実績がついてから) | 1文字1円 | 新規受注3件。10件から7割減 |
| 2026年8月(下げ直し) | 1文字0.75円 | 新規受注ゼロ |
出品一覧を眺めた印象では、小説のオーダーメイドは1文字1円以上が多い水準です。なので相場に合わせて1円にしたのですが、自分の実績と客層では通りませんでした。倍にするのは刻みが大きすぎた、というのが反省です。
問題は、そこから0.75円に下げても戻らなかったことです。値下げして受注がさらに減ったので、価格だけで説明がつかないことになります。いま疑っているのは露出のほうで、受注が止まると評価も納品実績も増えず、サービス一覧で見つけてもらいにくくなる、という循環が起きている可能性があります。ここは切り分けができていないので、9月の結果を見てから追記します。相場そのものの話は小説の執筆依頼の相場に分けて書きました。
手取りの早見表
1文字あたりの単価と手数料を踏まえると、実際に手元に残る金額はこうなります(振込手数料は別途385円)。
| 分量 | 単価1円での販売額 | 手数料 | 手取り |
|---|---|---|---|
| 3,000字 | 3,000円 | 22% | 2,340円 |
| 5,000字 | 5,000円 | 22% | 3,900円 |
| 10,000字 | 10,000円 | 22% | 7,800円 |
| 20,000字 | 20,000円 | 22% | 15,600円 |
| 21,000字 | 21,000円 | 16% | 17,640円 |
| 30,000字 | 30,000円 | 16% | 25,200円 |
注目してほしいのが20,000字と21,000字の行です。販売額の差は1,000円なのに、手取りの差は2,040円あります。帯をまたぐ手前で止まると、損をする構造になっています。
1文字1円で受けても、22%の帯にいるかぎり手元に残るのは1文字0.78円です。ここを計算に入れずに単価を決めると、思ったより残りません。
値段設定で自分が考えていること
実測から言えることを3つ整理します。
実績ゼロのうちは、相場より下げて入る。 評価も取引履歴もない状態で、実績のある人と同じ値段に並んでも選ばれません。自分は相場の半額から始めて、それで依頼が来て評価が貯まりました。安売りは消耗するイメージがありますが、入口としては機能しました。
上げるときは刻む。 倍にして7割減らしたので、これは実測からの反省です。0.5円から1円ではなく、0.75円のような刻み方をすればよかったと思っています。ただし、あとから0.75円に下げても受注は戻りませんでした。刻んでいれば防げたのか、それとも下がったのは価格以外の理由なのか、そこまでは自分の実測では言い切れません。
単価より先に、1件の大きさを見る。 これが今回いちばん言いたいところです。単価を上げると受注が減るリスクがありますが、1件の分量を大きくするのは値上げではありません。依頼者にとって単価は変わらないまま、こちらの手取り率だけが上がります。長編の依頼を受けられるなら、そちらのほうが通りやすい可能性があります。
ただし、大口の依頼が新しい単価で取れるかどうかは、まだ確かめられていません。自分が経験した30,000円の案件は旧価格で受けたものです。ここは今後の検証課題として残っています。
▶ 投稿サイトのリワードより稼げた。SKIMAで小説のオーダーメイドを売った話:最初の1件が来るまでと、来てからの流れ
まとめ
SKIMAの値段設定は、「1文字いくら」だけの問題ではありませんでした。2万円と5万円という帯の境目があって、1件をどう束ねるかで手取りが変わります。
自分はここに1年以上気づかず、22%の帯だけで回していました。同じ時間を使うなら、小さい依頼を数こなすより、大きい依頼を1件受けるほうが有利です。
売る場所ごとの料率の違いは6サイトの手数料比較に公式情報で並べました。SKIMAで実際に売るまでの流れは小説を書いて稼ぐという選択肢にあります。
この記事の前提
- 手数料の料率と振込手数料は2026年9月時点、SKIMA公式で確認した値です。改定されることがあるので、出品前に必ず公式で最新を確認してください
- 単価・受注件数・販売額はすべて筆者1人の実測です。扱うジャンル・分量・実績によって変わるため、適正価格を示すものではありません
- 「受注が7割減」「翌月ゼロ」は観測期間3か月・月10件規模の母数での結果です。季節性(8月)、サービス一覧での露出の変化など、価格以外の要因を切り分けられていません。値下げ後にさらに減っている点からも、価格だけの効果として読まないでください
- 手取りの計算は販売手数料のみを引いたもので、振込手数料(1回385円)と税金は含めていません
- 一定額以上の収入には確定申告が必要になる場合があります。税務の判断は税務署または税理士に確認してください