小説を書いて売る6サイトの手数料比較。安い場所で依頼ゼロだった話

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先に自分の立場を書きます。小説の執筆を売って収益になっているのはSKIMAだけです。料率がずっと安いSkebとpixivリクエストは、1カ月ほど試して依頼ゼロで撤退しました。ココナラ・クラウドワークス・ランサーズは使っていません。

この記事では6サイトの手数料を公式情報で並べたうえで、「安いほうを選べばいいわけではなかった」という自分の失敗も書きます。料率は6.8%から22%まで開いていて、その差が何の対価なのかが分かってきたので、そこが本題です。2026年7月時点の情報です。

6サイトの手数料一覧(公式・2026年7月時点)

サイト 販売手数料(受注者負担) 出金・振込手数料 小説の扱い
Skeb 最大9.8%/条件1つで8.3%/2つで6.8% 銀行458円・Kyash254円 「テキスト」ジャンルで対応
pixivリクエスト 10% 3万円以上300円・3万円未満200円(PayPalは無料) 小説のリクエストに対応
ランサーズ 一律16.5%(税込・全方式) 公式ページに記載なし 記事・シナリオなど実務寄り
クラウドワークス 20%(10万円以下の部分)/10%(10万〜20万の部分)/5%(20万超の部分)※タスク形式は一律20% 楽天銀行100円・その他500円(税込) 同上
SKIMA 22%(1,000〜20,000円)/16%(20,001〜50,000円)/11%(50,001円〜)いずれも税込 385円(税込) 小説のオーダーメイドに対応
ココナラ 22%(通常サービス。ビデオチャットのみ27.5%) 160円(3,000円以上の申請は無料) 執筆代行・文章作成カテゴリ

Skebの割引条件は、①過去30日間リクエストの募集を継続している ②連携元のXのプロフィールにSkebのURLを掲載している、の2つです(②は5,000円未満のリクエストには適用されません)。

数字だけ見れば、上のほうが得に見えます。自分もそう思って上から試しました。

手数料が安くても、依頼が来なければゼロだった

ここが実体験です。Skebとpixivリクエストは1カ月ほど試してみて、どちらも依頼ゼロでやめました。募集を出して待っていただけで、1件も来ませんでした。

理由は今なら説明できます。どちらもすでにファンがいる人のための場所だからです。Skebは募集を開始すると連携しているSNSのフォロワーに開始メールが届く作りで、手数料の割引条件のひとつも「XのプロフィールにSkebのURLを掲載していること」。pixivリクエストも、pixivで作品を積んで読者がついている前提の機能です。つまり依頼してくるのは「どこかで見つけた誰か」ではなく、もともとあなたを知っている人なんです。

自分にはその蓄積がありませんでした。SNSのフォロワーもpixivの読者もほとんどいない状態で募集を置いたので、そもそも通知が届く相手がいない。6.8%が魅力的でも、ゼロの6.8%はゼロです。 このときの経緯と、何を確認しておけばよかったのかはSkebとpixivリクエストで依頼が来なかった理由に詳しく書きました。

一方SKIMAでは、出品を置いておいたら依頼が来ました。ここが決定的な違いで、SKIMAやココナラは依頼者のほうが探しに来る場所です。検索して条件を見て、フォロワーゼロの相手にも声をかけてくれる。22%という料率には、この「見つけてもらえること」が含まれていたわけです。実際に売れた話はSKIMAで小説のオーダーメイドを売った話に書きました。

料率の差は、2つのものの対価だった

並べ直して分かったのは、料率の差が2つの要素で説明できることです。

ひとつは集客を誰が持ち込むか。 安いSkebとpixivリクエストは、依頼者を自分のフォロワーから連れてくる前提なので、サイト側は集客をしていません。その分が料率に返っている。高いSKIMAとココナラは依頼者が探しに来る場を維持していて、そこに実績ゼロの人間も並べてもらえます。

もうひとつは打ち合わせができるか。 これはSkebのクリエイターガイドラインを読んで納得しました。Skebは事前・事後を問わず打ち合わせとリテイクを禁止していて、そのうえでこう書いてあります。

打ち合わせが必要な案件はSKIMAさんやココナラさんの利用をご検討ください。

競合サイトへの案内をSkeb自身が公式ガイドラインに書いている、つまり住み分けが意図的なんです。Skebは一発で書いて納品して終わりに振り切ることで運営コストを削り、その分を料率に返している。pixivリクエストも同じくリテイクを原則認めていない仕様で、料率は10%です。

逆に言えばSKIMAとココナラの22%は、「探しに来てもらえること」と「やり取りしながら仕上げられること」の2つを合わせた場所代ということになります。自分がSKIMAで受けている依頼はまさにその形なので、22%は妥当だと思っています。

出金手数料は逆の顔をする

販売手数料だけ見ていると見落とすのが、受け取るときの手数料です。

ここはココナラがいちばん優しくて160円、3,000円以上まとめて申請すれば無料になります。pixivリクエストは200〜300円、SKIMAは385円、Skebは銀行だと458円で、Skebは販売手数料が最安なのに出金はいちばん高いという並びです。

小さく稼いでこまめに引き出す段階だと、この差はそれなりに響きます。投稿サイトのリワードで有効期限に削られた経験がある人なら分かると思いますが、「引き出しにくさ」は地味に効くコストです。その話はリワードは貯めようが一番損に書きました。

自分の実測では、逓減の恩恵をまだ受けていない

正直に書くと、自分がSKIMAで受けてきた依頼は1件あたり3,000円から12,500円くらいの範囲です。全部が22%の帯に収まっているので、SKIMAの16%や11%はまだ一度も適用されていません。

これは自分の課題でもあります。16%の帯に入るには1件2万円超が必要で、1円/字なら2万字を超える分量です。同じ時間を使うなら、小さい依頼を分けて受けるより大きい依頼を1件受けたほうが手取りが増える計算になる。コミッションの値付けを書いた当時は単価ばかり見ていて、この構造を見落としていました。

ついでに表を作って気づいたのですが、SKIMAの逓減は販売総額ぜんぶに1つの率がかかる形なのに対して、クラウドワークスは「10万円以下の部分は20%、超えた部分は10%」と部分ごとに率が変わる累進の形です。同じ「金額が大きいほど安い」でも計算が別なので、比べるときは注意が必要でした。

どう選ぶか

自分の失敗から言えることは、はっきりしています。フォロワーや読者の蓄積がまだない人が最初に選ぶ場所は、料率が安いほうではありません。 SkebやpixivリクエストはSNSやpixivで人が集まってから戻ってくる場所で、順番を逆にすると自分のように依頼ゼロで終わります。

実績ゼロから始めるなら、依頼者が探しに来る場のほうです。自分の実体験があるのはSKIMAで、小説そのもののオーダーメイドを売りたい人にはここを勧めます。文章の仕事を幅広く見たいならココナラに登録して出品の雰囲気を見てみてください(こちらは自分が使っていないので、雰囲気は自分の目で確かめてもらうのが確実です)。企業から継続的に文章の仕事を受けたいなら、ランサーズの一律16.5%やクラウドワークスの累進が視野に入ります。

まとめ

料率を並べて安い順に試した結果、いちばん安い2つで1円も稼げませんでした。学んだのは、手数料は「何を自分で用意しなくていいか」の値段だということです。6.8%は集客も打ち合わせも自分で引き受ける値段で、22%はどちらもやってもらえる値段。フォロワーゼロで実績ゼロの自分に必要だったのは、安さではなく後者でした。

同じ順番で失敗する人が減るといいなと思って書きました。コミッションという働き方の全体像は小説を書いて稼ぐコミッションという選択肢に、向き不向きはコミッションの向き不向きに書いています。


この記事の前提