4か所でゼロ、1か所だけ当たった。書く力を現金化するまでの記録

このブログには実測記事が30本以上ありますが、バラバラに書いてきたので、通して読むと一本の話になることに自分でも気づいていませんでした。整理すると、こういう記録です。

書く力をお金に換えようとして5か所試して、4か所がゼロでした。 当たったのは1か所だけ。しかもそのあと欲を出して、また失敗しています。

読者がほとんどいない書き手が、どこで詰まって、どこで抜けたのか。順番に出します。数値はすべて2026年9月時点の実測です。

① 投稿サイト3つ:1年で約2,900円

まずここから始めました。なろう・カクヨム・アルファポリスに1年5か月投稿して、確定した収益の累計はこうです。

サイト 実測(月あたり) 累計
なろう 0〜45リワード 115リワード(10カ月・キャンペーン分を除く)
カクヨム 2〜17リワード 198リワード
アルファポリス 37〜1,258スコア 3,854スコア(17カ月)

3サイト合わせて4,200円ほど。1年にならすと2,900円くらいです。月にすると数百円で、生活は1ミリも変わりません。詳しい内訳は3サイトに1年投稿して収益はいくらだったかに出しています。

この時点では「まだ読まれていないだけだ」と思っていました。

② 稼いだ分すら、受け取れなかった

もっと厳しい事実が、あとから分かりました。この4,200円も、全額が手元に残るわけではありません。

サイト 何が起きたか
カクヨム 総獲得198に対し残高66。132が失効済み(総獲得の67%)
なろう 保有415のうち300が2026年12月に失効予定
アルファポリス 残高3,854のうち3,239が2027年3月に失効予定(残高の84%)

リワードには有効期限があり、月に数リワードのペースだと最低換金額に届く前に古い分から消えていきます。カクヨムでは稼いだ額の3分の2を、1円も使わないまま失いました。残高66は、いちばん低いBOOK☆WALKERコインの交換ライン100にも届いていません。

つまり投稿サイトの収益化は、額が小さいだけではなく、小さいがゆえに受け取れないという二重の構造になっていました。この話はリワードは貯めようが一番損に詳しく書いています。

ここで、投稿サイトの中で粘るのをいったん諦めました。

③ Kindle(KDP):出したけれど、読まれなかった

外に出口を探した最初がここです。投稿サイトに置いた作品を、自分で電子書籍として出しました。

結果は収入ゼロ。売れなかったというより、そもそも読まれませんでした。

理由は今なら分かります。出したあとに誰かへ届ける手段を、何ひとつ用意していなかったからです。投稿サイトには新着欄やランキングがあるので、置いておけば多少は人の目に触れます。KDPにその機能を期待すると外れる。出すのは無料で誰にでもできるかわりに、見つけてもらう仕組みは自分で持ち込む必要がある場所でした。

④ Skeb:1か月、依頼ゼロ

次に試したのが、創作の依頼を受け取るサービスです。Skebは手数料が最大9.8%(条件を満たせば6.8%)と、他より圧倒的に安い。ここに惹かれました。

1か月募集を出して、依頼はゼロでした。

⑤ pixivリクエスト:同じくゼロ

同じ時期にpixivリクエストにも出しました。こちらは手数料10%でしたが、結果は同じくゼロです。

この2つで気づいたことがあります。どちらもすでにファンがいる人のための場所でした。Skebは募集を開始すると連携しているSNSのフォロワーに開始メールが届く作りで、フォロワーがいなければ届く相手がいません。pixivリクエストも、pixivで作品を積んで読者がついている前提の機能です。

自分にはその蓄積がありませんでした。6.8%が魅力的でも、ゼロの6.8%はゼロです。 経緯はSkebで依頼が来ないのはなぜかにまとめました。

⑥ SKIMA:ここだけ動いた

4か所目まで全部ゼロで、正直あまり期待していませんでした。

SKIMAに小説のオーダーメイド執筆を出品したら、依頼が来ました。 月数万円の規模になり、投稿サイトの1年分を1か月で超えました。桁が3つ違います。

フォロワーは相変わらずゼロのままです。何も増えていません。実際の流れはSKIMAで小説のオーダーメイドを売った話に書きました。

⑦ なぜ、ここだけ動いたのか

5か所を並べて、やっと構造が見えました。お金の決まり方が、SKIMAだけ違ったんです。

金額を決めるもの 自分の結果
投稿サイト3つ 読まれた回数 × 広告単価 × 分配率 1年2,900円
KDP 買ってくれる読者の数 ゼロ
Skeb・pixivリクエスト 自分のフォロワーの数 ゼロ
SKIMA 文字数 × 単価 月数万円

上の4つは全部、自分の読者が何人いるかで金額が決まります。読者を集める力がまだ弱い自分にとって、そこは分子が小さすぎました。

SKIMAだけが、その条件から外れています。読者の数ではなく、書いた量に値段がつく。 しかもSKIMAやココナラは依頼者のほうが探しに来る場所なので、フォロワーゼロでも最初の1件が発生します。

言い換えると、こういうことでした。

読者を集める力がまだ弱いうちに書く力を現金化したいなら、「読者数で決まる仕組み」から降りて、「書いた量で決まる仕組み」に移るしかない。

なろうで書き続けた経験が無駄だったわけではありません。依頼を受けるときに「これくらいの分量を、このペースで書けます」と示せる実績になりました。なろうは収益源ではなく、実績を積む場所だったという整理です。この4経路の比較は小説家になろうで収益化する4つの方法にもまとめています。

⑧ そのあと、欲を出してまた失敗した

きれいに終わらせたいところですが、続きがあります。

軌道に乗ったので、単価を1文字0.5円から1円へ倍にしました。実績もついたし、通るだろうと思ったんです。

結果は受注が月10件から3件へ、7割減。売上も3分の1になりました。値上げから1か月ほどは手が埋まったままだったのですが、埋めていたのは値上げ前に旧価格で受けた仕事で、新価格での新規依頼は実質止まっていました。

そこで0.75円まで下げて測り直したのですが、翌月の新規受注はゼロでした。

月 単価 新規受注
6月 0.5円 10件
7月 1.0円 3件
8月 0.75円 0件

下げたのにさらに減ったので、単価だけが原因ではなかったことになります。受注が止まると評価も実績も増えず、サービス一覧での見つかりやすさが落ちる、という別の要因が働いている可能性があります。同じ時期に始めたココナラも依頼ゼロで、いまは出品を置いているだけの状態です。

1回当たったからといって、次も当たるわけではないという当たり前のことを、値上げと値下げの両方で確認した形になりました。値段の決め方はSKIMAの値段設定に分けて書いています。

いまの現在地

投稿サイトは続けています。額は相変わらず月数十円ですが、書く場所としては手放していません。収益はSKIMAで、練習と実績は投稿サイトで、という分け方をしてきました。ただ上に書いたとおり、そのSKIMAが8月はゼロです。一度当たった場所も、放っておくと止まるというのが、いま追加で分かっていることになります。

読者を集める力そのものは、正直まだ足りていません。それが手に入れば、KDPもSkebもpixivリクエストも、たぶん違う結果になります。いまはその力がない前提で、いちばん通る道を選んでいる段階です。

同じように「書けるのに1円にもならない」と思っている人がいたら、場所を疑ってみる価値はあります。作品が悪いのではなく、その場所が「読者を持っている人しか勝てない仕組み」なだけかもしれません。

各サイトの詳しい実測はなろう・カクヨム・アルファポリスに、コミッションの全体像は小説を書いて稼ぐという選択肢に分けて置いています。


この記事の前提